漂泊

MINIMA11

2018

作品概要

その男には、人に言えない過去があった。その過去ゆえに彼は解剖学者になり、長年大学病院に勤め、最近退職したばかりだった。彼は、退職後も変わらず毎朝決まった時刻に起き、朝食を摂り、同じ道を通って大学病院に行き、ひとしきり建物を眺めてから近くの公園に行って時間を潰すのを日課にしていた。彼には一人息子がいた。だが、一つだけ彼に伝えていないことがあった。伝えきれないうちに時間だけが過ぎ、ある日、予想だにしなかったことが起き、二人を取り巻く状況は一変してしまう。そして、男の中で「何か」が少しずつ変わり始める。

撮影スナップ